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「元締め・・・
何故ー、逃げなかったのでござんす。。」 |
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「すばしっこい元締めが何故ー、
お逃げにならなかったんです・・」 |
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「そそそ、それはー・・・」 |
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「それはー・・・?」 |
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ポチャッ・・・・ |
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「ややややっ!
その頭は・・!?」 |
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「・・・・」 |
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「!?」 |
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「!」 |
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「・・・!?」 |
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「!!」 |
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「おおお・・っ!?」 |
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「そうです・・・。
若者に殴られた時、頭の皿は
見事に割れ・・・
皿の中の水は一滴残らず・・・
流れ出てしまったのです。。」 |
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「私を捕まえるために寝たふりを
していた若者に、 |
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「まんまと捕まってしまったのです・・。」
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「・・・・」 |
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「・・・・」 |
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「・・・・」 |
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「・・・・」 |
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「・・・・」 |
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「・・・・」 |
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「これでお分かりでしょう・・・。
皿の無い河童は、悪事が出来ません。 だから・・・ |
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「元締めを辞めるのです、
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「いや・・・河童を辞めざるをえなく
なりました・・・。」 |
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「・・・」 |
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「元締め、もしやその若者が
好きになったのでは?!」 |
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「!」 |
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「その、若者は加納新田の加納家の
若旦那・・・私は河童の身の上です。。
命を助けて貰ったお礼に、そこで一生
働く覚悟を決めてきました・・・・。」 |
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「元締め!」 |
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「・・・・。」 |
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「後は皆さんに、お任せします・・・。」 |
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「では、皆さん・・・!」 |
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「元締め・・・!
お達者でー・・っ!!」 |
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バッシャーン!! |
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後に残った親分連中はただ、
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あとを見送るのみじゃった。 |
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こうしてねねこ河童は丘に上がって
加納家に住み着くと・・・
そこで一生・・・働いたということじゃ。 |