キジも鳴かずば
207 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日: 2001/05/02(水) 22:34
ある村に貧しい父娘が住んでいた。
二人は貧しいながらも仲良く暮らしていたが、ある日娘が病気になってしまう。
苦しそうに「小豆まんまが食べたいよう」と娘はうわごとを繰り返すが
その家には小豆どころかその日食べる米もない。
庄屋に米を無心するも「去年の年貢を返してから言え。」と冷たくあしらわれてしまい、
どうしようもなくなった父親はとうとう庄屋の倉から一掴みの米と小豆を盗んでしまった。
数日後、すっかり元気になった娘は鞠を突いて遊んでいた。
父親から「小豆飯のことは誰にも言わないように」と言いつけられていたが
嬉しさのあまり数え歌を口ずさんでしまう。
「あーかいまーま食ーべた、あーずきまーま食ーべた、ひい ふう みい よお いつ
むう なな♪ 」
その歌が証拠となって父親は捕らえられ、罰として人柱にされてしまうのだった。
数年後、娘は美しく成長していたが、父親を失った悲しみから言葉を失っていた。
昔と同じように一人、鞠を突く娘。
その目の前で雉がけたたましく鳴き声を立て羽ばたいたところを猟師に撃たれる。
それを見た娘は悲しそうに「雉も鳴かずば撃たれまい」と歌を詠むのだった。
娘は雉と自分を重ね合わせていたのだろう。
そのまま娘はさらに山奥へと姿を消し、その後娘を見たものはいないということじゃ。
と言う話。
長い上にうろ覚えなので間違ってるかも。
出典:2ちゃんねるオカルト板『“日本昔話”で、衝撃を受けた話』スレより転載