乞食のくれたてぬぐい

282 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日: 01/10/23 01:39

怖い話っていうか物悲しくて救いのないラストだった話をひとつ。
ストーリーもほぼ完璧に覚えているのに題名がわからない。

大雪が降る地方の話(東北の方かな?)
その地方の雪は、にごった色をしていた。

とある大きな屋敷で奉公をしていた少女にある日、
お坊さんが綺麗な手ぬぐいのようなもの(色は紫だったような)を与える。

その手ぬぐいは不思議な手ぬぐいで、食事後のおわんの上に手ぬぐいを落としてしまったら、
なんとそのおわんは洗われたかのように綺麗になっていた。手ぬぐいも汚れていない。

その手ぬぐいですべてのおわんやお皿を綺麗にした少女は
不思議だなぁ・・・と思いつつその手ぬぐいを顔に当てた。

すると・・・その少女の顔はそれは美しい顔になっていた。

そのことを知った女主人(若くてそこそこ美人)は少女から手ぬぐいを無理やり奪ってしまう。

そして、自分も少女と同じように手ぬぐいを顔に当てた。

すると・・・・・・女主人の顔はまるで老婆のようになっていた。
(このときのギャーーーって言う悲鳴が怖かった)

少女は、女主人から屋敷を追い出されてしまう。
賢明に「ここに置いてけろ(方言?)」と叫ぶが決して扉が開かれることはなかった。

ひどい吹雪の中、少女は裸足で彷徨う。
しかし意識が遠のき、やがては大雪の上に倒れこんでしまう・・・・・・。

そのとき、雪の上に手ぬぐいが落ちた。
すると・・・

にごった色だった雪はみるみるうちに、真っ白な綺麗な雪へと
変わっていった。
白い雪へと変わって行く吹雪の中を歩くお坊さんの姿で
その物語は終わり・・・・・・。


幼心に「少女はあのあと助かったんだ」と言い聞かせていたが・・・
やっぱり救われてないよなぁ・・・。



出典:2ちゃんねるオカルト板『まんが日本むかしばなしの怖い話 』スレより転載

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