山姫さまと兄弟
19 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日: 02/11/01 19:10
あるところに兄と妹の仲のよい兄弟がおりました。
この兄弟のいた村では年に一度山姫様のお祭りをしており、
その日は山に入ってはいけないと言い伝えられていました。
ところが兄は山姫様を見てやろうと山に入ることにしました。
注意する点は山姫様は一本足なので必ず会う人も
一本足でなければならないということです。
そこで兄は草で片方の足を縛って?一本足になって山に行きました。
すると兄の前に美しい山姫様が現れました。
「よく来ましたね・・」
山姫様はとても優しく兄は夢のような時を過ごしました。
ところがそこへ兄を心配した妹が探しに来ました。
掟を知らない妹は兄を見つけて二本足で走ってきます。
「あんちゃーん!」
兄は二本足で走ってくる妹を見て我を忘れました。
「かよー戻れー!」
自分も妹の方へ二本足で走り出してしまったのです。
それを見た山姫様は急に鬼の形相。
「二本足?おーのーれー二本足めー!!」
まず兄が捕まりました。
「かよー逃げろー!」
「あんちゃーん!」
妹も捕まりそうになったものの、途中でこけて足を痛めてけんけんで逃げ始めました。
山姫様はそれを見て「何じゃ、お前も一本足か、一本足なら許してやろー」と
追いかけるのをやめました。
妹だけが無事に帰ってこれたのです。
数日後、兄も山から帰ってきました。
しかし兄はすっかり気がふれていたということです。
出典:2ちゃんねるオカルト板『【懐かしい】昔話はオカルト満載・第2話【語れ】』スレより転載