「太兵衛ー!」


「今日おめぇー、佐吉と一緒じゃ
なかったんかぁー?」








「・・・・どうしたー?
一緒じゃなかったんかぁー?」




「・・・・。」


「わしゃぁ知らん・・・・。

わしゃ今日は・・佐吉と同じ
漁場じゃなかった。」




「そうかぁ。・・佐吉が漁に出たまま
姿を見せんのじゃよー。

おめぇなら知っとるかと思うてなぁ。」




「知らねえなぁー・・・。」




「そうか・・・。おめぇも後から
浜へ来てくれー!」


「・・・ああ。」



「わしゃぁ知らん・・・」





「わしゃ知らん・・・!
「わしゃ知らん・・・っ!!」





「佐吉よー!」


「佐ー吉よぉぉー!!」



「佐ー吉ぃー!!」


「佐ー吉よぉぉー!!」















それから何日か経って・・・

ある日のことじゃった。









その日はどんよりと曇った
天気じゃったが・・・






不思議と魚がよく獲れた。





それで太兵衛は夢中になって
釣っておったが、





その時・・・・










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