(ナレーション:市原悦子さん)















昔・・・。


愛媛県松山の山越えの里に・・・











お爺さんとその孫とが住んでおった。






お爺さんは山から手ごろな若木を
採ってきては、






丹精して立派な植木に育て上げ・・・








それを町で売っては、




暮らしを立てておった。。




孫の太吉は両親に先立たれ・・・




いつもお爺さんと一緒で・・・




幼いながら時にはお爺さんの
仕事の手伝いもしておった。




お爺さんは仕事の傍(かたわ)ら、
幼い太吉のために飯を炊き・・




風呂にも入れ・・・





太吉に何不自由することなく





世話をしておった。。









「じっちゃん、まだねねえのか?」






「ん・・?
何だ、まだ・・起きてたのか。

明日の山仕事は朝早ぇから、
早よぅー寝るんじゃ。」



「だけどさむいよーぅ・・・。」







「しょーのねぇやつだー・・・。」






そして夜は抱いて寝てやるのじゃった・・。



















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